投資に興味があるけれどなかなか踏み出すきっかけがない……そんな人におすすめなのが、カード利用ポイントで投資ができたり、カードで投資信託を購入できたりするクレジットカードだ。ここでは、そんな投資ビギナーにおすすめのカードを5つ紹介する。
クレジットカードで投資すれば現金を失うリスクがなく投資に触れられる
初めての投資におけるハードルの1つが、そこへ現金を投じること。架空の投資体験ができるバーチャル(デモ)トレードを証券会社が提供しているのも、投資に現金を投じることに対する心理的な抵抗を緩和するのが目的だろう。
だが、バーチャルトレードでは失うものが何もなく、実際の投資体験とはいいがたい。そこでおすすめしたいのが、カード利用で貯まったポイントを投資に使える仕組みを持つクレジットカードだ。
これなら現金を失うリスクを負うことなく投資に慣れ親しみながら、相場変動によるポイントの増減を通して、投資の知識も少しずつ蓄積していけるだろう。
ポイントを現金化して積立投資する「インヴァストカード」
インヴァストカードは、インヴァスト証券とジャックスの提携によるクレジットカードで、カード利用で貯まったポイント(還元率1%)を現金化したものを元本として、海外のETF(上場投資信託)へ投資する仕組みを持つ。取引そのものは、ETFを自動売買積立投資する専用サービス「マネーハッチ」で運用されるため知識は不要だ。
口座維持手数料や売買手数料はかからず、カードの公式サイトには、毎月10万円のクレジット支払いによるポイントが10年間で12万円となり、それが運用により24万円超にまで増加するシミュレーションが紹介されている。
カード年会費は初年度無料で2年目以降は1,250円(税別)。だが、年間1回でもクレジット支払いすると次年度も年会費無料となるので、実質的には年会費無料と考えていいだろう。
クレディセゾン発行のクレジットカードの「ポイント運用サービス」
セゾンカードやMUJIカード、PARCOカードなどクレディセゾンが発行するクレジットカードで貯まる「永久不滅ポイント」は、その名の通り有効期限がない。ポイント還元率は約0.5%とそう高くはないが、ポイントの失効がないというのは大きなメリットだ。
その永久不滅ポイントを投資の要領で運用できるのが「ポイント運用サービス」。このサービスでは、マネックス・セゾン・バンガード投資顧問が運用する投資信託の価格に合わせてポイント数が増減する。
ポイント運用サービスでは2つのコースが選べ、そのうち「アクティブコース」は外国株式・外国債券と連動して積極的に利益を狙うもので、年間15.0%程度の運用益を見込み、「バランスコース」は国内債券を中心にした安定的な運用となり、年間3.0%程度の運用益を見込むと説明している。
ポイント投資できるドコモの「dカード」
ドコモのクレジットカード、dカードは年会費初年度無料で2年目以降は1,250円(税別)。ただし、1度でもクレジット支払いがあれば無料となるので実質年会費無料と考えていいだろう。
このdカードでは100円のクレジット支払いにつきdポイント1P(1円相当:還元率1%)が貯まり、「ポイント投資」というサービスでは、その貯まったポイントを「運用ポイント」に交換することで投資体験ができる。
運用ポイントは、お金のデザイン社が運用する投資信託の基準価額に連動して毎日変動するため、タイミング良くdポイントに再交換するとポイントが増えて戻ってくることになる。増やしたdポイントは携帯料金や端末の支払いなどドコモ関連で使えるほか、一部の実店舗、ネット店舗などで使える。
投資信託の積み立てでポイントが貯まる「楽天カード」
年会費無料で作れる楽天カードのポイントサービスは、楽天市場などで使える楽天スーパーポイントだ。その基本の還元率は1%(100円につき1円相当ポイントが付与)で、楽天市場の利用では還元率が常時3%と、高還元が魅力となっている。
貯めたポイントは、楽天証券での投資信託の購入に使うことができる。購入する投資信託は自ら選ぶためある程度の知識が必要となるが、100円から1円単位で買付できるので投資ビギナーにはうってつけだろう。
また、10月27日からは楽天カードを使って楽天信託で投資信託の積み立てができるサービスも始まる予定だ。毎月の購入金額には1%分のポイントが付与され、貯まったポイントをそのまま同サービスの積立代金に充当することもできる。
投資信託の積み立てができる「エポスカード」
丸井グループは積み立て投資専門のtsumiki証券を設立。8月31日から同グループ発行のクレジットカード、エポスカードで投資信託の購入ができるサービスを開始した。この投資信託は「つみたてNISA」を対象としたもので、積み立ては毎月3,000~5万円の範囲となる。
証券口座開設に伴う手数料や販売手数料はかからず、購入額に応じたポイント(エポスポイント)も付与される。ただし、このポイントは通常のショッピングポイント(還元率約0.5%)とは違い、つみたての継続年数に連動して0.1%(初年度)から最大0.5%(5年目以降)となる。
なおエポスカードの普通カードは、年会費無料で作ることができる。
以上をまとめると、お任せでポイントの投資ができるのがインヴァストカードやクレディセゾン発行のカードやdカード、クレジット支払いで投資信託の積み立てができるのが楽天カードとエポスカード、さらに、楽天カードではポイントで投資信託を購入することもできる……ということになる。
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