UST(TerraUSD)は韓国企業のTerraform Labsが発行した、アメリカドルと連動する仕組みをもった暗号資産(仮想通貨)です。
Tether USDTやBUSDなどと同じステーブルコインとして開発されました。
この記事では、そんなUSTについて解説していきます。
この記事の信頼性
この記事を書いている私は仮想通貨ブログ歴3年。コインチェックとBinanceをメインに使って取引しています。
- 2017年から仮想通貨取引スタート
- ADA,XRP,IOST,BNB,XEMあたりを保有
- 仮想通貨ブログ収入:最高 300万円/月
【UST】TerraUSD(テラ・ユーエスディー)とは
最初に簡単に紹介したとおり、USTはいわゆるステーブルコイン(安定通貨)の一種で、価格がアメリカドルと同じになる仮想通貨です。
USTは、韓国のTerraform Labsが開発しましたが、幅広い機能を持っていることで注目され、時価総額が上位の仮想通貨でした。
しかし、技術的な脆弱性を突かれてしまい、2022年5月に「テラショック」と呼ばれる事件によって、歴史的な暴落が起こり、一時上場廃止になりました。
一時価値がほぼゼロになってしまったのですが、技術水準の高さから開発者からの支持も強く、仮想通貨業界をあげて復帰させようという動きが進み、再上場を果たしているという、波瀾万丈な仮想通貨になっています。
ステーブルコインは「ブロックチェーン上にお金は置いておきたいけれどもボラティリティの高さを軽減したい」、という投資家に需要があります。
ステーブルコインは、ビットコインやイーサリアムよりははるかにボラティリティが小さいので、相場が下向きになりそうな時に価値の保存手段として大きな需要が生まれます。
また、送金の面においても価格がほぼ固定されているというのは送り手にとっても受け取り手にとっても都合が良いことが多いのです。
そのようなわけで、仮想通貨の発展にはステーブルコインが非常に重要となっています。
【UST】TerraUSD(テラ・ユーエスディー)の特徴
- USTはアメリカドルに連動したアルゴリズム型のステーブルコイン
- USTは無担保型ステーブルコイン
- 2022年5月にはUSTを支えるTerraの一斉売却を受けて暴落
- ステーブルコイン全体には厳しい風向きも
- USTを購入するために必要な仮想通貨はコインチェックで購入可能。
USTはアメリカドルに連動したアルゴリズム型のステーブルコイン
ステーブルコインは、価格を担保する方法で種類が分かれています。
法定通貨担保型・仮想通貨担保型・無担保型の3種類があります。
- オフチェーン担保型
- オンチェーン担保型
- アルゴリズム型
法定通貨担保型
法定通貨担保型のステーブルコインは、ドル・ユーロ・円などの法定通貨を担保として、価格を安定させるタイプになります。
なので、ステーブルコインと同額の法定通貨(多くはアメリカドル)を保有しているとされています。
このタイプの仮想通貨には、Tether(USDT)・TrueUSD(TUSD)・USD Coin(USDC)が該当します。
仮想通貨担保型
仮想通貨担保型は、ビットコイン・イーサリアムなどの仮想通貨を担保にするタイプです。
理論上は仮想通貨を担保にすることも可能なのですが、仮想通貨の価格は変動が激しいため、ほとんど採用されていません。
このタイプの代表例は、イーサリアムを担保としたDAIなどが該当します。
アルゴリズム型(無担保型)
アルゴリズム型は独自のアルゴリズムを使用し価格を安定させる、価格の安定性を保つ担保の無いステーブルコインです。
価格の安定性を保つためトークンを別途用意し、トークンの市場への供給量を調整し価格の安定性を保ちます。なので、直接的な担保はないものの、間接的には用意されているトークンが担保代わりになります。
Terra(UST)がこのタイプに該当します。
TetherUSDTなどと比べて法的リスクが相対的に小さい
USDTは、ステーブルコインの中では時価総額が1番多い仮想通貨です。
アメリカドルに連動したステーブルコインであり、ドルとの等価交換を保証していることが大前提です。
しかし仮想通貨業界のステーブルコインは、裏付け資産が公表されているものより少ないといった疑惑が以前からあります。
ステーブルコインとしては一番使われているUSDTでも発行量の26%は裏付け資産がないと報じられ、市場の懸念材料になっています。
2021年3月には、監査企業であるMoore Caymanが「テザー社とグループ企業が保有する資産は、発行したUSDTを償還するために必要な金額を上回っている」と証明しました。
USTでは、仮想通貨のLUNAを使用して価格を安定させています。
LUNAはUSTと同じTerraform Labs社が発行している仮想通貨です。
これまで法定通貨をペッグすることが一般的だったステーブルコインですが、自社発行の仮想通貨を使い、供給量を調節して1ドルに保つというのはTerraform Labs社が取り入れた革新的な取り組みです。
これまでは、LUNAの流動性からUSTの価値も安定していましたが、2022年5月にはLUNAの担保不足による懸念から大量の売却が生じ、USTも連動して暴落をしています。
ブリッジ機能で色々なブロックチェーンで使える
Terraのブロックチェーンは、ブリッジという機能を備えていて、イーサリアムなどの他チェーン間でも送金ができます。
「Terra Bridge」というブリッジは、イーサリアム・バイナンススマートチェーン・Osmosis(OSMO)・Harmony(ONE)・Terraのブロックチェーンに対応したシステムです。
テラ(LUNC)・イーサリアム(ETH)・アバランチ(AVAX)・Osmosis(OSMO)・Secret・Juno・Crescent・Kujiraといった数多くのチェーンに対応しています。
テラブロックチェーンのTVLは第2位(※ルナショック前)
DefiLlamaのデータによると、Terraのブロックチェーン上に、運用のためにロックされた仮想通貨の総価値「TVL(Total Value Locked)」は166億ドル(約1.8兆円)でした。
これはイーサリアムに次ぐ2位となっています。
この高いTVLが、USTの信頼性を保証している要因の一つであり、かつUSTが信頼されている証でした。
しかし、2022年5月にはLUNA暴落の影響を受けてUSTも暴落し、価値の安定が担保されない通貨となってしまいました。
仮想通貨USTが価格を保つ仕組み
TerraformはUSTの他にLUNAというトークンを発行しています。
USTを発行するには、同じ価値のLUNAをバーン(発行済みの仮想通貨を使えない状態にして、実質消滅させること)します。
USTの需要が多い場合は、価格を一定に保つためにUSTをバーンし、LUNAを発行します。
逆に、LUNAが多い場合は、LUNAをバーンしUSTを発行します。
これにより、USTは無担保型ステーブルコインの中では1位の発行量と取引高を誇っていました。
TerraformはUSTと同じ仕組みで、韓国ウォンに連動するTerraKRW(KRT)・モンゴルトゥグルグに連動しているTerra MNT(MNT)も発行しています。
しかし、提供元となるTerra(LUNA)の暴落を受けてUSTも下落したことから、2022年6月現在は無担保型のステーブルコインとして不信感が生まれている状況です。
ドルと連動するとされていたステーブルコインのTerraUSD(UST)は5月に入り、ドルとのペッグが維持できなくなって価格が暴落し、同時にTerraUSDの裏付けとなっていた仮想通貨のLUNAも下落しました。
2022年4月時点で400億ドル(約5兆1000億円)以上あったLUNAの時価総額は5億ドル(約640億円)にまで低下。
こうなるとLUNAがピーク時時価総額約185億ドル(約2兆4000億円)のUSTの裏付けとなるはずもなく、価値の維持が危ぶまれたUSTも一斉に手放されることになりました。
こうしてLUNAおよびUSTの価格は急落し、2022年4月に110ドルに達していたLUNAは、2022年5月の第2週に価格を99.999%下落させ、0.00001ドル(0.001円)に。USTの価格も0.14ドル(約18円)にまで下落しました。
仮想通貨USTの価格チャート・今後の見通し・将来性
仮想通貨USTの価格動向について、2022年の価格推移を例に解説します。
2022年5月の事件が起きるまでは米ドルと価格が連動していました。
しかし、その後は米国ドルとのペッグ(連動)が外れてしまい、2022年10月時点では元々の目的であった「安定した価格推移」からは大きく離れ、1ドルではなく、0.05ドル前後で推移しています。
とはいえ、さまざまな仮想通貨取引所がUSTを救済しようという動きを見せており、実際に資金提供が進められています。
そのような援助はこれまでの仮想通貨に対しては行われてこなかったため、「これはいけるのでは?」と多くのユーザーに期待を寄せられており、最低価格からすでに7倍ぐらいの値上がりを起こしています。
1ドルまで戻るとの期待もされているため、10倍以上の値上がりが見込める最も注目度が高い仮想通貨の一つで、実際に時価総額は100位程度であるにもかかわらず、売買代金ではトップ10の常連となっています。
その結果、UST価格も連動して暴落をしてしまい、これまでの安定性といった信頼感が大きく崩れてしまったのです。
UST保有者が担保型のUSDCやUSDTに資産を移し替える動きを見せており、大きな波紋を呼んでいます。
このUSTは海外取引所Binance(バイナンス)から入手する必要がありますが、送金用の仮想通貨はコインチェックで取引することが可能です。
USTの価値は暴落したほか、元となる通貨Terraのエコシステムは存続危機にある状況なので注意しましょう。
仮想通貨USTのリスク
ここでは、ステーブルコインに対するリスクについて解説していきます。
ペッグが外れる懸念
これまでは、安定していると考えられていたステーブルコインですが、2022年5月のUSTの暴落で、法定通貨とのペッグが外れるという懸念が持たれています。
今回のようなペッグが外れかけているという要因は、現時点(2022年5月)で不明とされており、ステーブルコイン全体への信頼が薄れてくる可能性も高いと言われている状況です。
各国がステーブルコインの規制を強めている
ステーブルコインはアメリカを始め、各国が規制の動きを見せています。
ウォール・ストリートジャーナルの記事によると、アメリカのバイデン政権下では「ステーブルコインの発行元に対して、銀行と同等の制限を設ける」と検討している。とあります。
G20やIMF(国際通貨基金)でも同じように議論が行われ、TerraUSTを含むステーブルコインへの評価は厳しいという見方が濃厚です。
しかし、どのような形であってもステーブルコインというジャンルのニーズがなくなることはないと思われるので今後も規制当局との話し合いは重要そうです。
ただし、USTのような無担保型のステーブルコインに対しての風当たりは強くなるものと考えられています。
仮想通貨USTに関するQ&A
最後に、仮想通貨USTに関するよくある質問をご紹介していきます。
まだUSTの通貨としての特徴などについて疑問点がある方は、ぜひ最後までチェックしてみてください。
- 今後UST(TerraUSD)が国内の仮想通貨取引所に上場することはありますか?
-
国内の規制も緩和されてきており、アルトコインの上場数が増えていますが、USTの後任であるUSTCの国内仮想通貨取引所への上場は難しいです。保守的な金融庁は、トラブル回避のために、問題が起きたUSTCを扱う可能性は低いです。
- UST(TerraUSD)のレンディングサービスはどこで使用できますか?
-
USTは取引できません。過去にUST(TerraUSD)はAnchor ProtocolというDeFiサービスにてレンディングを行うことができます。後継のUSTCでレンディングをしましょう。
- UST(TerraUSD)が分類される無担保型のステーブルコインの安全性は高いですか?
-
一概に無担保型のステーブルコインの安全性が低いとは言えませんが、法定通貨や仮想通貨担保型のステーブルコインよりも価格変動が起きやすい点は知っておく必要があります。
2022年の価格下落では、「ステーブルコインであるからと言って100%安全ではない」ということが証明されました。
仮想通貨USTのまとめ
今回は、ステーブルコイン USTについて解説しました。
そういう人はまずは誰でも手軽に10万円をゲットできる方法や、現金が無料でもらえるお得なキャンペーンなどがあるので、それを利用してノーリスクで仮想通貨を購入してみましょう!
▼手軽に10万円をゲットする方法
▼現金が手に入るお得なキャンペーン
仮想通貨取引所一覧
- コインチェックのアフィリエイトで稼ぐ方法(1人紹介:10,000円)
- ビットフライヤーのアフィリエイトで稼ぐ方法(1人紹介:10,000円)
- ザイフのアフィリエイトで稼ぐ方法
仮想通貨以外にも私が実践している資産運用方法や稼いだ金額も紹介しているので、ぜひご覧になってみてください!
私が資産運用で稼いでいる金額が知りたい人はこちら
オススメの投資方法を知りたい人はこちら
資産運用は何から始めたらいいの?という人はこちら
コメント