この記事では、Ethereum Classic(イーサリアムクラシック)について、その特徴やチャート、購入方法について紹介しています。
Ethereum Classic(イーサリアムクラシック)についての情報まとめ | |
通貨名 | Ethereum Classic(イーサリアムクラシック) |
通貨略号 | ETC |
公開日 | 2016年7月20日 |
時価総額順位 | 下のRANK参照 |
発行上限枚数 | 理論上無限 |
取り扱い国内取引所 | coincheck(コインチェック) bitFlyer(ビットフライヤー) |
取り扱い国外取引所 | Polonieix(ポロニエックス) Kraken(クラーケン) Bittrex(ビットレックス) Bitfinex(ビットフィネックス) etc. |
公式サイト | Ethereum Classicの公式サイト |
ホワイトペーパー | Ethereum Classicのホワイトペーパー |
Ethereum Classic(イーサリアムクラシック)の基本情報
Ethereum Classic(イーサリアムクラシック)は、略号がETCの仮想通貨(暗号通貨)です。
クラシックという名が示すとおり、元々はイーサリアムであり、ハードフォーク(後述)によって二つに分離しました。
そのため、仮想通貨として備えている性質はほぼ同じで、スマートコントラクトという優れた機能がウリになっています。
スマートコントラクトは、別名『契約の自動化』ともよばれています。ビットコインが取引の記録をブロックチェーン上に残すのに対し、ブロックチェーン上に取引の記録に加えて、契約情報を記録することできます。
これによって、自動で売買契約の支払いなどを行うことができるようになります。詳しくは、イーサリアムについての記事をご覧ください。

イーサリアムとイーサリアムクラシックに分離した理由ですが、とある事件をきっかけに(後述)、開発した技術者たちが方向性の違いで内部分裂を起こしたためです。
イーサリアムは将来性などが非常に評価されており多くの技術者や投資家が協力していました。しかし、高い価値を持っているため、サイバー攻撃にあうことが多く、セキュリティが課題になっていました。
そんなときに、DAOというイーサリアムを使用して開発された仮想通貨に、50億円以上のハッキング被害が出たのです。
これに対しイーサリアム開発チームは「ハードフォークによって不正送金が行われる前の状態に戻す」という手段を取ることで解決を図りました。そして最終的にはコミュニティの約90%がこれに賛成し、ハードフォークが実行されイーサリアムの不正送金は無効化されました。
この対応が中央管理的な介入であるとして、あくまで非中央集権的な暗号通貨を目指すコミュニティの一部が反発し、ハードフォークを拒否しました。その一部の技術者が新しいプロジェクトとして作ったのが「イーサリアムクラシック」です。
そして、ハッキングの被害に合わないようにイーサリアムよりも拡張性を制限し、セキュリティや安定性を向上させています。
イーサリアムの取引高で世界最大クラスの暗号通貨の取引所である「Poloniex」がイーサリアム・クラシックを取り入れたことで、ハードフォーク以前のイーサが取引できるようになりました。
その結果、仮想通貨の中でも時価総額がトップ10に入るまでに成長しています。

Ethereum Classic(イーサリアムクラシック)の特徴
- 略号はETCで、イーサリアムとほぼ同じ特徴を持つ
- 発行上限枚数は、イーサリアムと同じで理論上無限
- スマートコントラクトを導入
- ハードウォークによりイーサリアムとイーサリアムクラシックに分離
- アルゴリズムはEthash/Casper
イーサリアムクラシック(Ethereum Classic)の発行上限枚数は無限
イーサリアムと同様、技術的には上限を増やしていくことは可能で、どこまで増やせるのかもはっきりとはわかっていません。
Ethash/Casper
アルゴリズムはEthash/Casperを使用しています。
ハードフォークについて
ハードフォークは互換性のないアップデートのことをいいます。
イーサリアムではハードフォークを行うにあたりコミュニティが分裂しました。
仮想通貨のブロックチェーン技術は、中央管理者を介さないことが支持を集める大きな理由ですが、ハードフォークはそうした理念に反するためです。
そこで仕様変更に賛成できないコミュニティから誕生したのがイーサリアムクラシックです。
ハードフォークが実行された2016年7月20日以降、イーサリアムクラシックはイーサリアムとは別のブロックチェーンに記録されています。
ハードフォークは、Code is Lawという仮想通貨の考えた方に反するとして、技術者の中でも賛否両論が分かれています。
Code is Lawとは、「ブロックチェーン上においてコードこそが法であり、支配権を持つ」という考え方です。
イーサリアムの価格変動の影響を受けやすい
イーサリアムクラシックはイーサリアムとの違いがほとんどないので、イーサリアムの価格変動の影響を受けたり、逆にイーサリアムの価格に影響を与える傾向にあります。
実際、イーサリアムのマイナー(発掘する人)と流通量が、ハードフォーク前に比べると減少したことでイーサリアムの価格が一時下落しました。
The DAOのハッキング事件
イーサリアムが分裂する原因となったのがDAO事件です。
DAOとは、イーサリアムのテクノロジーを応用して作られた暗号通貨で、2016年5月に公開されました。
それから2カ月経たない時期に、150億円分発行されたうち50億円分(約360万ETH)が盗まれる、という事件が起きたのです。
DAOはイーサリアムの技術を活用した仮想通貨であったため、イーサリアムの価格も一時、暴落しました。
事件の調査結果から、DAOのプログラム上に欠陥があることが分かりました。
簡単にいえば、情報には鍵が掛かっていると思っていたのに、鍵は開いていた(盗難できてしまう状態だった)ということです。
この問題にどう処理するかを関係者が検討した結果、ブロックチェーンの流れを1回止め、巻き戻すことが提案されました。
言い換えると、「プログラムに手を加えて50億円盗まれる前の状態に戻すこと」が提案されました。
賛成多数で巻き戻しが決定され、実行されました。
具体的には、イーサリアムのブロックチェーンには、DAOに紐づく取引が記録されていますが、その記録を盗まれる前の状態に戻すハードフォークという手法で復元したのです。
それにより盗んだ人は盗んだDAOを使えなくなり、被害者も損をせずに済むことになりました。
この事件により、イーサリアムは危ない通貨というふうな認識も広まりましたが、脆弱性があったのはイーサリアム上のプロジェクトである「The DAO」内のコードということは重要な点です。
イーサリアムのブロックチェーン、およびスマートコントラクトには問題がなく、正常に機能しているということは覚えておいてください。
Ethereum Classic(イーサリアムクラシック)の価格推移・チャート
Ethereum Classic(イーサリアムクラシック)のKRAKENでのETC/USDのチャートです。ほかにはCrypto Currency MarketやCoinGeckoなどで確認できます。
2016年のイーサリアムクラシック価格
2016年、公開直後は1ETC=400円近くまで上昇したものの、その後は大きく値下がりして1ETC=100円前後をいったりきたりしていました。
おおよそイーサリアムの10分の1程度の価格で推移しています。
2017年のイーサリアムクラシック価格
2017年に入ってからのイーサリアムクラシックは、しばらく1ETC=100円台で安定していましたが、大手企業による仮想通貨の導入や試験が公表され始めた3月から大きく上昇を見せました。
5月末には1ETC=2,000円台を突破し、一旦調整が入ったものの、2,000円の高値付近で安定しています。
わずか半年で20倍、2000%の値上がりが起こりました。
また、イーサリアムクラシックの開発は、IOHKという企業が手がけていますが、同企業が手がけるCardanoプロジェクトのADA(エイダコイン)と値上がりのタイミングが同じになりやすいことでも知られています。
ADA(エイダコイン )が大幅に上昇しているときは、ETCも釣られて値上がりするということが多々起こりました。
Ethereum Classic(イーサリアムクラシック)の購入方法・取引所
Ethereum Classic(イーサリアムクラシック)を扱う世界の取引所は以下のとおりです。
国内の取引所では、コインチェック(coincheck)とビットフライヤー(bitFlyer)で売買ができます。
海外の取引所ではPoloniex(ポロニエックス)やKraken(クラーケン)、Bitfinex(ビットフィネックス)、Bittrex(ビットレックス)などで取り扱っています。
[仮想通貨取引所]
まとめ
以上、Ethereum Classic(イーサリアムクラシック)について紹介しました。
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